2021年間(1月1日~12月31日)に受賞が決定した主要な小説系の文学賞の結果をもとに、2022年の今年読んでおきたい小説をまとめました。
エンタメ系文学賞 8冊
直木三十五賞(第165回 & 第166回/2021年)
普段小説を読まない人であっても誰もが知っている、最も有名なエンタメ系文学賞といえます。
- 『テスカトリポカ』佐藤究(第165回/2021年上半期)
- 『星落ちて、なお』澤田瞳子(第165回/2021年上半期)
- 『塞王の楯』今村翔吾(166回/2021年下半期)
- 『黒牢城』米澤穂信(166回/2021年下半期)
本屋大賞(最も販売力のある文学賞)
「新刊を扱う書店(オンライン書店含む)の書店員」の投票によってノミネート作品および受賞作が決定される。最も販売力のある文学賞と目される。
吉川英治文学賞(第55回/2021年)
同賞はエンタメ系文学賞の最高峰と目されています。
山本周五郎賞(第34回/2021年)
作家山本周五郎の名を冠する同賞は、エンタメ系小説の文学賞において直木賞に次ぐ賞として重要視されています。
- 『テスカトリポカ』佐藤究
※この年の直木賞も受賞
このミステリーがすごい!(2022年版/2021年12月発行)
「このミステリーがすごい!」は、宝島社から年1回発行されるミステリー小説のガイドブックであり、同書が定めるトップ10ランキングを提供します。
- 『黒牢城』米澤穂信(同ランキング1位)
※この年の直木賞も受賞
日本SF大賞(第41回/2021年)
日本SF作家クラブが主催する、SF小説を対象とした文学賞。
純文系文学賞
読売文学賞 小説賞(第72回/2020年)
※2021年発表に該当作なし
野間文芸賞(第74回/2021年)
講談社が主催。同社の初代社長、野間清治の名を冠する純文学系を代表する文学賞。
谷崎潤一郎賞(第57回/2021年)
中央公論社が主催。作家谷崎潤一郎にちなみ設立。野間文芸賞と並ぶ純文学系を代表する文学賞。
芸術選奨文部科学大臣賞(第71回/2021年)
エンタメ系新人賞(非公募)
吉川英治文学新人賞(第42回/2021年)
純文系新人賞(非公募)
芥川龍之介賞(第165回 & 第166回/2021年)
圧倒的な知名度を誇る、純文学系における最高峰の文学新人賞といえます。
- 『貝に続く場所にて』石沢麻依(第165回/2021年上半期)
- 『彼岸花が咲く島』李琴峰(第165回/2021年上半期)
- 『ブラックボックス』砂川文次(第166回/2021年下半期)
三島由紀夫賞(第34回/2021年)
新潮社の新潮文芸振興会が主催。作家三島由紀夫の名を冠する同賞は、純文学系の文学新人賞として芥川賞などとともに重要な存在を持っています。
野間文芸新人賞(第43回/2021年)
芸術選奨新人賞(第71回/2021年)
エンタメ系公募新人賞
「このミステリーがすごい!」大賞(第20回/2021年)
大賞賞金1,200万円は、あらゆる文学賞で最高の賞金額です。ミステリー小説の新人賞における最高峰といえるでしょう。
江戸川乱歩賞
- 『北緯43度のコールドケース』伏尾美紀
- 『老虎残夢』桃ノ雑派
純文系公募新人賞
文學界新人賞
5大文芸誌「文學界」が募集する純文系の公募文学新人賞。
- 「穀雨のころ」青野暦
- 「悪い音楽」九段理江
新潮新人賞
5大文芸誌「新潮」が募集する純文系の公募文学新人賞。
- 「彫刻の感想」久栖博季
群像新人文学賞(第64回/2021年)
5大文芸誌「群像」が募集する純文系の公募文学新人賞。
- ※2021年発表に該当作なし
すばる文学賞(第45回/2021年)
5大文芸誌「すばる」が募集する純文系の公募文学新人賞。
- 「ミシンと金魚」永井みみ
文藝賞(第58回/2021年)
5大文芸誌「文藝」が募集する純文系の公募文学新人賞。
- 「眼球達磨式」澤大知
セールスレコード
キノベス!2021
- 『滅びの前のシャングリラ』凪良ゆう
紀伊國屋じんぶん大賞2021
- 『ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論』デヴィッド・グレーバー
2021年年間ベストセラー(日本出版販売株式会社)
単行本フィクション1位/総合3位
- 『推し、燃ゆ』宇佐見りん
2021年年間ベストセラー(トーハン)
- 『推し、燃ゆ』宇佐見りん