自由の歌 ――パレスチナのために詠う現代短歌アンソロジー

パレスチナの自由のための短歌とメッセージを募集しています。

2024年の5月15日、ナクバの日からはじまったこの企画に、賛同された方々の歌と言葉をこちらに掲載します。掲載の順は、ポストの日時順そのままに積み上げています。

2024年6月15日時点=投稿:161ポスト/参加:114名/短歌:259首/言葉:5篇

自由の歌 2025 短歌と言葉

#tanka

ガザの子よどの子もみんな健やかに/平和を担う大人になあれ

あらぴぃ 

#tanka

プチトマトさえも二つに切り分けて誰も死なない死なせたくない

梅雨すみれ 

#tanka

商品を裏返したら、もうここも無関係では無かったと知る

液晶に映る世界はパラレルで無く現実と、ゆめ忘れるな

さんそ 

#tanka

夢の中許せないもの閉じ込めて忘れさるまで一緒に寝るから

メタル麺 

#tanka

人々へ水は断たれて小麦粉は小麦粉のまま砂漠ガザ、ガザ

真裸で星を見上げる露天風呂外で真裸、という事態

白川ユウコ 

#tanka

言ひ訳をすべて捨てますただわたし怖かつたのだ知らないことが

目を逸らすはうがよつぽど恐ろしい子どもに向けた記事をまづ読む

誠実とはなんであらうか私の「殺すな」といふ声はほんたう

丸山萌 

#tanka

ガザ地区に入れぬ医療関係の資格がない我初めて嘆く

小川清 

#tanka

銃声を採譜してみる雨季の夜に/耳が赤く染まるのを観て

ユウアイト 

#tanka

にんげんがにんげんになりたがってます からだが体じゃなくなったって

生きたいは向き合いたいとおなじこと 言葉のまえでは裸でねむる

花束を抱えて、メリーゴーランド わたしがわたしに火をつけました

連作「イソギンチャクを飼う」より

うちだそら 

自由の歌 2024 短歌と言葉

2024年6月15日終了時点=投稿:161ポスト/参加:114名/短歌:259首/言葉:5篇

#tanka

やさしいことがなにかを解決できるかはわからないけれどやさしくありたいと思う

井口可奈 

#tanka

学校が爆発したらいいのに、が空想から這い出して夕立

殺すなとあなたは言う! 言う! 言う! 傘をいくつも夏の雹にやぶかれて

風に揺れ、いや風を揺らすアイリスの吐息さえ祈りでなかったか

銀翼を刃に斬りさくのをよせ さやかに光る月、فلسطين

あらいぐま 

#tanka

子に何も食べさせられぬ父親の慟哭のキス受ける幼な子

皮が骨を包む体は力なく/それでも父を強く見つめる

映像が終わり暗転する画面 傍観者としてわたしが映る

中家菜津子 

#kotoba

虐殺に抗議します。

野川 

#tanka

この世界のあらゆるものがデマであるように子どもが殺されていく

ご注意ください。この動画で笑っている子どもたちはもうこの世にはいません

この商品ひとつにつき銃弾がこどもの眉間に撃ち込まれます

      

今じどう的にヒトが死んで貴方のあんしんがペイペイされました

次の舞台はここではなくて次の犠牲はあなたやわたしではありません

月岡烏情 

#tanka

グシャグシャの瓦礫の横で泣きながら紙オムツの子が何か叫んでいる

友常甘酢 

#tanka

子や孫に「いい歴史だ」と笑えるか?ただちに止めよ 止めよ戦を!

森内詩紋 

#tanka

蹂躙の倫理のなかで篝火は潰えない赤 血潮にも似た

生え際 

#tanka

焼け焦げた人形ひとつ転がってここもだれかのふるさとだった

死者数は数えられない死んだのは「ひとり」ではなく「唯一」のひと

鱗粉をゆっくりとられてゆく蝶がもがくのをただじっと見ている

卵を投げるいくつも投げるぼろぼろの蝶がのぼっていく青い空

一ノ瀬美郷 

#tanka

ずっと前からそこにあったのに検索をしてこなかったこのハッシュタグ

(#FreePalestine) until:2009-12-31 これで最初のツイートは出る

もっとずっと前からずっと 見るために知るために目や指を動かす

国境なき医師団の活動ニュースを読み耽る 〝その多くは女性と子どもだった〟

野良猫に餌を与える少年は”لا”と答える 己の食事に

榎本ユミ 

#tanka

飛行機に乗れない僕は手の皮が剥けるまで叫ぶハッシュタグで

ハイサイ・オ・ジサン 

#tanka

死後ひとは等しく星になる国で祈りのように星を数える

おもち 

#tanka

ヒジャブから現し世を見る少女らの黒曜石の強さの瞳

半壊の病院で子が揺すられる祈りのような心肺蘇生

水川怜 

#tanka

堅き野に組み伏せられし青年の肩 聖地とはちいさき器

西鎮 

#tanka

ユニセフの青いマークのテントにて 訃告に転び落つ母あわれ

simone 

#tanka

世界から剥奪された詩を想うその詩を紡ぐはずのあなたを

奥山いずみ 

#tanka

炭素出す爆撃よりも重要で持続可能な命ではないらし

川咲道穂 

#tanka

国境を展いてゆけばこの星は一枚きりのひかる折り紙

小野小乃々 

#tanka

夜に朝に瓦礫のかげにひとりではないと囁きあう花寄せて

塩本抄 

#tanka

火が見える声が聞こえる ドアノブが冷たい傷のあるドアノブが

朝田おきる 

#tanka

まっしろなクロスに花はかがやいて殺人者たちの朝のテーブル

鈴木精良 

#tanka

大陸の西の果てから帰らないアンパンマンとアンパンマン号

笛地静恵  修正:

修正:

#tanka

大義、とだれかが言って爆風が家を追われた子を舐めたこと

水上歌眠 

#tanka

まだ選べる

ご覧のスポンサーの提供により幾万の人の命を映さぬテレビ

生活はいつも地続き大好きなパチュリラベンダーバニラも替えた

スーパーのカット西瓜を手に取れば買い物かごに怒りは満ちて

怒り いいえ、悲しみ いいえ、祈りでは誰も救えぬことが苦しい

日常に選べるものが減ってゆき、それでも君にはまだ雨が降る

バルサンの準備をすればテレビから人道支援失敗の報

白と黒と緑の皮を失って滴る赤いスイカの赤い

冷ややかな責任論で笑うなよ真に受けろ聞け踏むな 殺すな

さよならマック、さよならスタバ 銃弾の代わりに麦の種を蒔きたい

まだガザを知らない人よ、聞いてくれ。見てくれ。雨のない雨の日を

横原在 

#tanka

悪の文字わると読み上げ善の文字くちびると読むくちびると読む

池田竜男 

#tanka

殺人の機械の蛇の身を清め滅びの日より千年の朝

笛地静恵 

#kotoba

俳句

神無月神有る地での戦(いくさ)の火

秋の蚊も封じられたる自治区の夜

大野道夫 

#tanka

薄い皮めくればみんな真っ赤な血人らしく生く青い地球で

骨だけの形がわかる幼子の足では未来を歩けはしない

オリーブの緑の葉陰と黒い実に遠い土地から無力の歌を

水の眠り 

#tanka

くらぐらと光るいくさのニュース消し逃がさむ秋の蝶蝶ファラーシュたちよ

大野道夫 

#tanka

空爆をしつつ逃げろと云う声のなにも上書きしないでほしい

toron* 

#tanka

祈るときの身体はしずか手はしずかわたしには祈るための手がある

書くための手もありわたしの初夏の手は祈る言葉しか書けないけれど

川上まなみ 

#tanka

こんなにも歴史は無力 産まずして殺し続ける戦闘のこと

年表の端から風にさらわれて世界史の資料集の分厚さ

遺すしかない文字がある石板にパピルスにインターネットの渦に

知ることを諦めたくない火と暮らすことを選んだ生き物として

福山桃歌 

#tanka

うつくしい夕陽の沈む国だったはずだ炎や血の赤でなく

聞き取れない言語 音のないビデオ それでも叫びがそこにあること

西瓜食む音の軽さよ 心臓が噴き出す水で潰れるような

小渕紗世 

#tanka

願わくば義足の少女ができるだけ人を恨まずいれますように

吉岡繁樹 

#tanka

硝煙のにおうことなき長雨に火を噴くように柘榴花咲く

棗椰子嚙むほどにいや増す怒り口腔に甘くあまくはりつく

ガザ遠く照らしにゆかん満月に大きく裂けてゆく柘榴あり

『花の渦』

齋藤芳生 

#tanka

わが無力われらが無能無辜なりし子らに返せる身のひとつなき

ここにある真青き空を箋として痛みある全てのひとらに歌を

小川優子 

#tanka

願わくば片足の少女ができるだけ人を恨まずいれますように

吉岡繁樹 

#tanka

白だって黒だっていいパレスチナ世界はオセロじゃなくていいんだ

こげ臭い人、街、風のなか此処を神は聖地と思うだろうか

銃を花に持ち替える日に胸底に白く光れよ星型の花

奈瑠太 

#tanka

オレンジ

口実のどこまで赤い舌先に花を咲かせて家族団らん

語るのは怖いほんとは慣れるのが怖い ニュースはすぐに明るい

あくまでも癒やしのためのオレンジに罪はなけれどしなかった味

なにもない私になにもないという傲慢に手を書き足していく

虚光 

#tanka

ちはやぶる自裁(インティハール)をせる人の卯の花腐し爾後な忘れそ

桜井夕也 午後10:20 · 2024年6月12日

#tanka

火では火をぬぐえないことにんげんは神とひとしい臓器を持った

袴田朱夏 

#tanka

空からは光と水だけ降ればいい振り返りつつあなたへ急ぐ

はるわん 

#tanka

どの朝も「気をつけてね」と送り出すこれが最後の朝と知らずに

西藤智 

#tanka

ミャクミャクの虚ろな口に言葉なく自由をくれよもっと自由を

SOGAWASHOWJU 

#tanka

天井のない監獄でもう誰も傍観者じゃないネコを殺すな

SOGAWASHOWJU 

#tanka

そこに咲く花まで枯らす鉄の雨 仕方ないなど裂けても言うな

Never say “it’s no big deal” The iron rain kill that were just blooming.

新妻ネトラ 

#tanka

遠き夜からだ確かにあったこと月より光るものなどいらぬ

夏野ネコ 

#tanka

「ひ」

ひしゃげられたくない日々に抵抗の果実のバッジかばんに赤く

貯水タンクの夜にあけられる穴 カラカラじゃない未来予想図

超いんちきエコシステムの矢印をひん曲げてみたい いっせーのーで

ゲームする昼ごはんする散歩する 見ていた雲が引きちぎられる

ひとを消すための炎に変わりうる生きてくための紙のぬるさよ

見る人によってはヒッてなりそうなプラカード手に大きな道を

殺すなって言うのが舌に慣れてこない 見ていたビルから人が見てきた

平安まだら 

#tanka

繁栄を祈る刺繍のドレスさえ奪われ踏まれる国のあること

梅木袱紗 

#tanka

みどりごの布にくるまれ冷えかかる保育器に死す ガザの病院

手をつなぎ「マイムマイム」と声あわせユダヤのダンス楽しかりしが

小峰圭子 

#tanka

憎しみと血で汚されて荒れ果てた/ここに二つの愛を植えたい

flatgoat 

#tanka

ミサイルに追い詰められて子供たち遊び場も安らぐ家もなし

余生短き老人に死因の名被弾と加りし覚悟かな

Eureka 

#tanka

外つ国の戦場みなが生きまほしそこに在るべき命まぶしき

鈴木智花 

#tanka

名も知らぬこどもの手ごと砕かれた種のゆくへに目を見開けよ

岡本恵 

#kotoba

人が人を傷つけ傷つけ合う事は殺人も戦争も虐殺も、いかなる名が付いてかわろうと全てが同じ行いと私は思います。

殺戮や争いは失うだけで得るものは何も無い。

私は人として、ひとり母親として自由で平和で有る事を互いの為、無辜の者の為に祈ります。

浅香由美子 

#tanka

腕も血も骨も心も爆ぜ散らしガザの大地に滿つる怨嗟を

佐藤博之 

#tanka

最新のテレビが映し出せるリアルだのに戦火は消す術持たず

負傷した瓦礫まみれの幼子を流血しつつ抱く人をり

損なはれし街は屍戦争は人間としての心すら殺す

反対と叫んだ声は薄れ行き戦争ありきとなる日々に居り

浅香由美子 

#tanka

神の愛

奪われて祈りを捧げ香を振り男根に振る香を神は迎え入れ

自来也 

#tanka

虐殺も猫も等しく流れ去るSNSに命の格差

梅木袱紗 

#tanka

神よ神よあなたの子らが殺しあうなぜですかそれを止めない神よ

ひと粒の種 

#tanka

パレスチナ、その名を低く唱えれば我に寄り添う数万の霊

うた歌うことの容易さたよりなさ熱風の吹くああガザよガザ

眞鍋せいら 

#tanka

パピルスに歴史は滲み水源と地に満ちる声 ナクバから来て

生え際 

#tanka

つくづくに手を握りしむ人々のいくたりのその先にある手を

月岡烏情 

#tanka

球体の目を覆う布剥ぎ取って真実を見よ流される血を

春永睦月 

#tanka

傘をひらけば雨に打たれず済むことを雨なきガザのはるかに濡れる

ガザに雨が降らないことを、慈雨という言葉がうまく訳せないことを

水たまりをよけて歩めり戦場もあるいはそうかとうつむきながら

「慈雨」(「かりん」2024年6月号より3首)

貝澤駿一 

#tanka

青空も裂かれる痛みのなかに居てなお陽を仰ぐ貴きオリーブ

生え際 

#tanka

白い紙を西瓜の種で埋め尽くしどれひとつとして吹き飛ばさせない

箔塔落 

#tanka

極東のひそかの海の補陀落の生のさしみをしょう油へひたす

笛地静恵 

#tanka

ぼくの手はあまりに小さくちっぽけでそれでもあなたの傷を忘れない

七水とひろ 

#tanka

卵から出たとき殻を背負ってたかたつむりが今日もまぶしいという

池田竜男 

#tanka

アンネ・フランク死なずば今は九十四ネタニヤフには賛同すまい

佐藤理江 

#tanka

武器無しで 分かり合えるが 理想だが/無ければ舐める 世の度し難さ

鍛冶師 

#tanka

必ずや故郷のドアを/開けるのだ/自由と平和希望のとびら

あらぴぃ 

#tanka

ガザ侵攻に抗議して起つアメリカの若者たちに希望を繋ぐ

幾十億の人が憂えるラファ侵攻イスラエル政権は止メルベキナリ

ローマ法王が停戦の呼びかけなされたと民の犠牲を憂えての声か

本当のリーダーならば停戦を呼びかけるのがフツーと思う

奥村晃作 

#tanka

詞書:上の句は比喩ではない。直視せよ。

爆弾がひとり子どもを殺すたび歌が消されてゆくこの素晴ら

深水遊脚 

#tanka

そわぬならその身のすべて弄びよするはざかい幼子がたつ

琳譜 「まほら」 

#tanka

あそび場の主役はいつも大人達無辺の嘘が頭上かすめる

琳譜 「まほら」 

#tanka

夢想家が正しいという証明が為された後の世界に眠る

辻井竜一 

#tanka

その痛み 怒りをやり過ごさないで あなたの声が世界を変える

買わないという選択の先にある まばゆい命 平熱の日々

泣いている子供は我が子かもしれず 生きててほしいから署名する

奪われていい自由などないのだと震える声で叫び続ける

白川みどり 

#tanka

小さき靴まだ新しきぬいぐるみ空爆にあるじを失いて

寝返りもつかまり立ちもせぬうちに戦に終わるあまたの命

青野ヨウコ 

#tanka

届かない瓦礫のなかの神殿にボクたちのうた 感謝のうた

くんだり丸 

#kotoba

穴だらけの壁から朝日がのぞく
穴だらけの壁から夕陽がのぞく

穴だらけの壁から星に願いを
穴だらけの壁から何が見たい?

穴だらけの壁から笑顔が見たい
穴だらけの壁からキミの笑顔が

だってここは神の聖地
ここは神の降り立つ国

くんだり丸 

#tanka

曇天が裂けた先にと在る戦車やがて緑に覆われるだろ

間之口葵一 

#tanka

争いは意地と意地とのぶつかりて互いが許し祈る平和を

まとばっくす 

#tanka

パジャマでも連帯できる少しだけ力を貸してなんて思うよ

池田いくら 

#tanka

テロルてふ烙印押せば虐殺も正義となれる暗き冬空

たおやかに重信房子なおも立つ血に染む旗の六芒星へ

하얀돛을 울게하고멀리 세상까지 불어라고통의 봄의바다바람
(白い帆を泣かせて遠い世界まで吹け痛ましき春の海風)

고향이라고 조국이라 부르는 땅이있다면 해가될 땅은 뭐라고 부를까
(ふるさとや祖国と呼べる地があらば骸となる地なんと呼ぶべし)

おはようを交せる朝はもう来ない爆撃跡の屍に泣く

亡霊の誘ふままに橋わたる先の闇には血の池地獄

凛七星 

#tanka

お互いの正義でひとを殺すのは誰かの子どもと誰かの親と

水の眠り 

#tanka

砂だけが合う鍵穴の向こうから馬の目だったものが見つめる

池田竜男 

#tanka

つぶらなるキタキフサタイヨウチョウよ空割る音を歌に変えてよ

飛鳥休暇 

#tanka

子等はなぜ大地を駈け巡るのか/それは喜び、銃を向けるな

よく似てる睦み合いからなる人の/あなたは何が憎いのですか

ユミヨシアユム 

#tanka

壊された壁にもたれて見上げれば誰にも消されはしない夏空

千葉聡 

#tanka

殺すひと殺されたひと累々と人へと還せKILL THE HATE

片羽雲雀 

#tanka

ラファの夜ましてくらけれ また耳をのごへど武器をみがく音聴く

月岡烏情 午後3:34 · 2024年6月3日

#tanka

硝煙と血と悲しみの雨よ止め人の暮らしに国境はない

多良谷こあゆ 

#tanka

ひとを殺すな未来を生きてる老人も未来へ駆けてゆく子どもらも

秋月祐一 

#tanka

あめつぶを受けとめしその手のひらが我らにしめすオリーブの花

山菜おこわ 

#tanka

こんばんは。千羽鶴です。殺戮とアパルトヘイトを止めに来ました。

池田竜男 

#tanka

卑怯者奪いつくして/焼き払う/言わせてもらう/誰もころすな

あらぴぃ 

#tanka

沈黙は時には罪で行き暮れる言葉を奪う虐殺の山

白糸雅樹 午前2:41 · 2024年6月1日

#tanka

沈黙は金なら捨てろそんなものただ光るだけで救いではない

爆弾が降らない国で生まれたから死にたくないなら死なない権利

最中 

#tanka

弾丸は回転しながら侵食す人が歩みし時の重みに

ミサイルが端から急に現れる 壁に緯線のごとき直線

森井翔太 

#tanka

すぎてゆく我が平穏な日常に瓦礫の下の骨を想って

人であるなら友である寄り添っていたいと願うただ絶えず、今

鳥居志歩 

#tanka

真っ黒に ぬりつぶされた やつがまた/次の命を 塗ろうとする

長田 資融 

#tanka

キッチンの水を飲み干しゴキブリの無数のタマゴ産みつけにけり

笛地静恵 

#tanka

残された子供の靴とその足がカメラの方へ動かなかった

~1000 

#tanka

鳴り止まぬサイレン、爆音、銃声を止めて右手に一杯の水

ユミヨシアユム 

#tanka

慰霊碑に刻むつもりで殺すのか「ガザで眠れ」と「起きてくるな」と

Are you going to kill them with the intention of carving this on their memorial? “Sleep in Gaza and don’t wake up.”

佐藤理江 

#tanka

ジェノサイドアパルトヘイトホロコースト抗うひとを照らす蛍火

西野灯 

#tanka

「晴れ」と打つ「パレスチナ」と出るiPhoneで「停戦」の文字道に掲げる

野生のア 

#tanka

ドローンのドロンちゃんは言いました「わたしは、ひとを、ころしたくない」

首のない赤ん坊が泣いている まっかな炎はあったかくない

何のためのくるしみですか?問われても答えられない 虐殺やめろ

野生のア 

#tanka

Palestine  パレスタインって読むことも知らなかった10月7日

記者が死ぬ恋人が死ぬ赤子死ぬ老人が死ぬ障害者になる

死にたいと言える私と同じ日に瞼を閉じて目覚めない人

真っ黒になった魂 真っ黒を剥がしてももう君はいなかった

野生のア 

#tanka

パレードの列に加わる すりきれた地図に書かれた名前を呼んで

山中千瀬 

#tanka

青い空自由に高く/なめらかに/ガザの空に凧 必ずあがれ

あらぴぃ 

#tanka

クフィーヤをわたしも巻いていいのかな、答え出なくてまだ巻けないや

夏が来る知らない土地に想い馳せ何度も祈る何度も祈る

クナーファのチーズが溶けるなつかしい気持ちになるね知らない故郷

鳥居志歩 

#tanka

あかいろとしろいろみどり、くろいろのいちばん好きなくだものの色

いつだってどうせ不安で寂しくていつも心にスイカ在りつつ

スイカ柄旗印としすれ違う見知らぬ人と心を分かち

鳥居志歩 

#tanka

夏になりスイカが店頭に並ぶ 抱える いのちの重さと思え

数字ではなくたましいの数である ひとつひとつを人間と呼ぶ

殺すなと掲げてひとり歩くもう誰も殺すな誰も殺すな

牧島尾鳥 

#tanka

逃るるはたやすきことと言ふ勿れ、言ふ勿れ何時何処にありても

明日は我が身と思ふとき明日は喩に過ぎざる我と非ざる彼と

松澤もる 

#tanka

去りがたき地を去るひとら 土地の名をひたに恋ふほかなしえぬひとら

基地のあるくにに起居して死をかぞへ 数ふることもあたはずなりて

吉田隼人 

#tanka

君だから僕だからではなく誰も誰も殺すな誰も殺すな

眠ってるときも紅茶を飲むときも夜がこんなに長いときでも

忘れないために日記をひらいてる 火薬のにおい消えるころまで

篠原あいり 

#tanka

「殉教」をした胎児にもあったはずキラキラとした、め、くち、こころ

Nono 

#tanka

虐殺をやめろ高まる声届き何か貫くつらぬけよ、なあ

わからなくなっていくことが嫌だという君のネイルの赤黒緑

てんぺん 

#tanka

西瓜割る掲げる齧るペンを取る意味はあるかと問う 或る戦火

蛋白質の焼けるにおいにどうしてが被さる、どうして、真っ黒のそら

つまらない青空つまらない弾丸ノットイコール機能して、願う

「本を焼き写真を撮って人を焼き写真を撮るの」「泣いても?」「いいよ」

てんぺん 

#tanka

無慈悲さが世界の秩序で在るならば世界よ変われ愛の幡もと

間之口葵一 

#tanka

壁面に「FREE GAZA」と見た朝を/忘れはしない 拳を握って

桜和ことこ 

#tanka

たおされたオリーブの木は何度でもガザに根をはり命をつなぐ

銀浪 

#tanka

きっとまた瓦礫跳ねのけタネまこう/故郷の土にオリーブ再び

あらぴぃ 

#tanka

花々の死は見過ごされ日はめぐりギルボア・アイリス爆撃に燃ゆ

美好ゆか 

#tanka

犠牲者がニュースで読み上げられています/数ではなくて数ではなくて

あらぴぃ 

#tanka

平凡で/和やかな朝/希むだけ/望郷の民/祈りを込めて

まるよ 

#tanka

約束の丘は遠くて届かずにラファは遂にぞ陥落しなむ

シキウタヨシ 

#tanka

この春はあまりいのちの逝き過ぎて花に鋏を入るるも躊躇う

シキウタヨシ 

#tanka

闇空を飛び交う対空砲弾がきれいだったと思ってしまう

所詮吾がセンソウはいつもエソラゴト安全な場所でテレビにおののく

シキウタヨシ 

#tanka

いくさして得たものなにもなきことを知るや知らずやまた繰り返す

爆発の音に花火だなあなんて 着弾しているかも知れぬのに

シキウタヨシ 

#tanka

粉塵の家の瓦礫を積み上げしガザの少年無事でいますや

さゆりん 

#tanka

泣く場所もないまま生きている あの日すべてが破壊されてしまった

朝が来て夜が来ること噛み締めてガザに降るのは雨だけであれ

ガザの地に射し込んだ陽が照らすのはなんてことない営みであれ

全員が穏やかに眠れることと定義したならまだ無い平和

笠原楓奏(ふーか) 

#tanka

砂消しでいくら地図をこすっても決して消えないパレスチナの文字

砂消しで消そうと思っても、なかなか消えない。紙の表面がざらつき、下手すると文字は消えないのに紙が破れることも。

その様子が、力づくでパレスチナを消し去りたいのと似ている。国土は蹂躙されつくすが、パレスチナの痕跡を抹殺することなどできないし、又、許されることではない。

塚本直生 

#tanka

壁めがけ飛礫を打ちたる五歳児をテロと呼びたる国のありけり

塚本直生 

#tanka

白旗になる白鳩は閉じ込める倒立からの前転をする

池田竜男 

#tanka

頭だけ残して蟻が運んだとカブトムシなら言ったのだろう

池田竜男 

#tanka

錠剤を押し出して殻を捨てるころせかいはガザを忘れむまたも

松本典子 

#tanka

わたしたち殺されるために生まれたの? 血で染まるため地は広がるの?

ユミヨシ 午後9:28 · 2024年5月18日

#tanka

時に振り上ぐ手⁠(و)を、前へ差し伸べて「あなたの上にこそ平安を。」

歌島孟 (`Д´)⁠و 

#tanka

新しい服ぜいたくなごちそうもいらない平和と安全をください

齋藤真 

#tanka

降りつもる羽根、瓦礫、あなたがこの続きを書く筈だつた白いページが

松本典子 

#tanka

朝焼けに雨を思って立ち止まる ミサイルが降るガザの惨状

戦いの手立てがない民間人は他人ではなく僕も同じだ

テルアビブ白の景色に込められた想いをどうかガザにもどうか

キクハラシヨウゴ 午前7:56 · 2024年5月18日

#tanka

スイカを喰らうとき思い出せ同じ色の旗を抱きしめた人の背中を

あかべこかなは 午後11:38 · 2024年5月17日

#tanka

かつて希望は空色でした いまの空は死神の降る絶望の色

あかべこかなは 午後11:37 · 2024年5月17日

#tanka

天井のない監獄に天井がなければそこにミサイルは降る

死に満ちたしかし生にも満ちている大地のはずだガザの地もまた

正義とはいまそこにある生命が繋がれることガザの地もまた

名産の苺を口に含む日よ 故郷は待っているはずだから

田中翠香 

#tanka

いつかピッチに立つはずだったその脚に刻む名 身元特定のため

脚だけが残ることもある、脚に名を書かれた子だけが残ることもある

僕の脚に〈駿〉という字は書かれない空爆に逃げなくてもいい 今は

脚に名を(「かりん」2024年1月号より3首)

貝澤駿一 

#tanka

死者数が3万超えたを聞きながら笑顔でつつくすきやきの湯気

同じ人間として、耐えがたい惨状をテレビで観ながら、それでも平然と夕餉を食べらる自分に対する違和感

塚本直生 

#kotoba

何世代にもわたり住んできた父祖の地を銃で追われ、ガザにたどりつき70余年。その孫、ひ孫達は、故郷の地を踏むこともなく、白布に包まれ、路傍に並べられている。見るからに小さい白布の塊を、私は、辛くて正視できない。とにかく停戦、そして全員の帰還。

塚本直生 

#tanka

故郷(ふるさと)のオリーブの木陰を知らずして白布の子らは横たわりけり

塚本直生 

#tanka

保育器の電気が途絶え雪ひとひら、ふたひら死にゆくガザの赤ん坊

松本典子 

#tanka

ラファの夜少女が歌う鎮魂歌囁くように何度も何度も

黒塚多聞 午前11:53 · 2024年5月17日

#tanka

書かぬより書くを選べばはつなつの青ゆ撃ちあふかなしみの降る

兵士らのうからはらから現し身をうしなふことを誰も願はず

文月郁葉 

#tanka

撃つなかれ殺すなかれと神は言うだろう どちらの神も等しく

大橋春人 午後10:07 · 2024年5月16日

#tanka

意味合いをつかめないまま生きていて生きてスイカの絵文字見てます

柴田有理 午後9:09 · 2024年5月16日

#tanka

虐殺を正義とするか ヒトラーが術を学びて受け継ぎをるか

大坪命樹 午後5:51 · 2024年5月16日

#tanka

逃れのがれ少年はラファに泥まみれの素足をなぶる雨を見てゐつ

松本典子 午後1:24 · 2024年5月16日

#tanka

パレスチナびとら祈れる しづやかに 慈雨、それすらもひとの死に降る

月岡烏情 午前4:32 · 2024年5月16日

募集要項

記録として以下に2024年5月15日にX(旧Twitter)にて投稿した、募集要項の全文をそのままに転載します。

【作品募集】

『自由の歌 2024 ――パレスチナのために詠う現代短歌アンソロジー』 パレスチナの自由をテーマとした短歌を募集します。
このポストを引用し、「#FreePalestine」と「#tanka」の二つのハッシュタグをつけて短歌をXに投稿してください。
また、同時にパレスチナに寄せたメッセージも募集します。同様にこのポストを引用し、「#FreePalestine」と「#kotoba」の二つのハッシュタグをつけて投稿してください。

◆募集作品について

パレスチナに関連した短歌作品およびメッセージを募集します。
パレスチナの自由や虐殺への抵抗などを訴える作品をお寄せください。イスラエルや世界に対しての批判も表現としてあり得ますが、パレスチナへの言葉や関心を集めることが第一の目的です。ヘイトを集めたいわけではありませんので、よろしくご勘案ください。

◆投稿のルール

  1. このポストを引用してポストしてください。
  2. 短歌の投稿は「#FreePalestine」と「#tanka」の二つのタグをつけてください。
  3. メッセージの投稿は「#FreePalestine」と「#kotoba」の二つのタグをつけてください。
  4. 短歌もメッセージも、テキストでの投稿を受け付けます。画像化したもののみでの投稿は受け付けられません。(※ テキストと同じ画像を添付するのはかまいません)
  5. 作品にルビを振りたい場合は、作品とは別に行を改め「ルビ:短歌(うた)」などと明記してください。
  6. 作品およびメッセージの後に、行を改めスラッシュ(/)と作者名を記してください。

※ 手間が多いですが、本企画の参加意思と、パレスチナ支援の意志を明確にしていただくために必要なものです。よろしくお願いします。

◆投稿のルールの補足

  1. 作品の画像やパレスチナに関する画像を添付しても大丈夫です。
  2. 他のパレスチナ関連のタグ「#StopGenosideInGaza」や「#AllEyesOnRafah」などのタグを追加しても大丈夫です。

◆投稿上の注意

  1. 短歌は一人何首でも。
  2. 短歌は分かち書きには対応しておりません。すべて1行の形で掲載します。
  3. メッセージは一人一件のみ。ただしツリーでつなげて何文字となってもかまいません。(※ 引用とタグはツリーの最初だけで結構です)
  4. 冊子版の表記は縦書きを予定しております。英数字などは縦書き表記での扱いに注意ください。別ポストで説明をツリーにつなげますので、ご参照ください。
  5. 既発表作品も可とします。その場合、既発表媒体との排他的な出版契約がないことを、作者自身が確認してください。
  6. 特定の個人や団体を、それと明らかに分かる形での、誹謗中傷や攻撃的な表現を控えてください。憎しみの連鎖にこそ抵抗しましょう。

◆締切について

  1. X上のハッシュタグイベントとしての締切、およびWebページへの掲載締切は事実上ありません。パレスチナに平和が訪れるまでとします。
  2. 電子書籍、PDF、ネットプリント等、書籍型媒体の2024年版への掲載締切は、2024年6月15日23時59分です。

◆作品の取り扱いについて

  1. 投稿要件を満たした投稿作品は、随時最適日常のwebページ(https://saiteki.me/free-palestine-tanka/…)に掲載されます。
  2. 6月15日23時59分までの投稿は、Kindleなどの電子書籍、PDF、ネットプリント等の形で、2024年版の冊子として配信します。
  3. 6月16日以降に投稿された作品は、翌年度以降の冊子版に掲載する予定です。

◆投稿上の注意に反した作品の取り扱いについて

自由をテーマにした本企画においては、可能な限りすべての作品を掲載したいと考えています。
しかしながら明らかに「投稿上の注意」に反した作品については、企画趣旨に反した作品であることを明示し、かつ文字の可読性に差を与えた形で掲載します。
これは公表されることから、異議申し立てが可能です。
また、これら作品の判断自体については、2024年6月15日までに協力者をつのり、その合議によって定めるものとします。

◆作品の取り下げについて

基本的に作品の取り消し、および取り下げの受け付けは行いませんが、以下の条件に関するものについては、検討させていただきます。

  1. 他人の著作物を盗作したものと判断されるもの。
  2. 本企画の趣旨を誤認し投稿したもの。
  3. 特定の個人や団体を誹謗しているもので、その被誹謗者からの取り下げの依頼があったもの。

◆本企画の収益について

本企画は収益を見込まない形で運営します。しかしながら、WebサイトやX、電子書籍の仕組み上、収益が発生する場合があります。その際は、収益以上の寄付を、国際人道団体(赤十字社やUNRWAなど)に行います。また、このため寄稿者の皆様への献本および稿料に類するものは、お支払いできませんのでよろしくご了承ください。

◆著作権の取り扱いについて

作品の著作権は著作者に帰属します。
本件投稿において排他的な出版契約は発生しません。投稿のその日から、自身のWebサイトに、または他の媒体(既発表が認められている場)に作品を発表してかまいません。パレスチナの自由を訴える作品の自由を奪いません。

◆本企画の趣旨について

5月15日は「ナクバの日」です
パレスチナの今日がはじまった日です

今パレスチナでは信じがたいことが起きています
我々の兄弟が我々の兄弟に殺されています
これは戦争ではありません
もちろん災害でもありません
人類の知の結晶その最先端の技術を駆使して
パレスチナの人々が虐殺されています

すべての冷笑主義を笑い飛ばしましょう
「愛」を取り入れ忘れたあらゆる主義や論理が
欠陥品であることを指摘しましょう

我々は歌人です
言葉の力を信じている人間です
みなさんと同じように
私は言葉で世界を変えられると信じています

どうかパレスチナのための歌をお寄せください

 ――最適日常のなかのひと 月岡烏情

縦書き表記の際の注意点(※ツリーにつなげた別ポスト)

縦書き表記の際の注意点について、分かりやすい説明画像を、千原こはぎ(@kohagi_tw)さんからお借りしました。
こちらよろしくご参照の上、ご投稿ください。

2024年6月1日に追加された注意と補足

本件企画(『自由の歌 2024』)に関するご注意および補足

本件企画について、大きく2点ご指摘をいただいていますのでご説明申し上げます。

説明文における「ヘイトを集めたいわけではありません」と「憎しみの連鎖」の表現についてです。

1.「ヘイトを集めたいわけではありません」前後の表現について

これについて「イスラエルへの批判をヘイトとして扱い、防ごうという狙いなのか?」という趣旨のご意見をいただきました。そのような意図はありません。現行イスラエル政府やそれを密接に支援する国々および企業は、そもそも強い批判にさらされる立場にあると考えています。

また併せて「シオニストとユダヤはイコールではないとの意味ならシンプルにそう書くべき」という趣旨のご意見もいただきました。これにつきましては、意図は概ねそのとおりで、人種や国民をまとめて攻撃するようなことはあってはならないとの意図でした。
そもそもパレスチナ問題は、世界のあらゆる人がその責任を負っていると思います。しかしその加担の濃度には大きな差があるはずです。加担の濃度の違いの有るあらゆるものを同一視し、同じように最大級の攻撃をすることは避けなければならないと考えました。
このあたりの説明を要することは、文章として膨れ上がりがちであり、また企画趣旨からして自明のものであるなどとも思ったこともあり、抽象的な略し方となってしまいました。

批判の対象と方法を見誤らないでほしいという意図を十分に伝えられなかったことにつきまして、こころよりお詫び申し上げますとともに、今後はこちらの説明を含み置きくださりますことを、お願い申し上げます。

2.「憎しみの連鎖」という言葉を使用していることについて

これについて「イスラエルとパレスチナどっちもどっち。双方に非がある、という意味で許し難い」という趣旨のご意見をいただきました。もちろんそのような意図はございません。そもそもここではイスラエルとパレスチナの関係について表現したものではありません。

この言葉につきましては、「両国どっちもどっち」という意味で多くのメディアが使用しているようです。これにパレスチナ問題に取り組まれている岡真理氏が、その著書や講演において「両国の非対称性と歴史的経緯を無効化するものである」という趣旨で強く批判しています。
このように「憎しみの連鎖」という言葉は、パレスチナ問題を語る上で特別な意味を持つように定義づけられている現状があります。

しかしながら一方でこの言葉は、他のさまざまな問題においても使われる一般的な言葉でもあります。本企画文においては、両国間の関係についてではなく、パレスチナ問題の周縁について指したつもりのものであり、つまりまだ中立の立場や批判的立場の人と支援者たる企画参加者が、過激な表現で反発や対立を深めないようにしてほしいという意図でした。

これもまた1.と同じく、批判の対象と方法を見誤らないでほしいという願いであったわけですが、その意図を十分に伝えられなかったことにつきまして、こころよりお詫び申し上げます。

また、この言葉を「撤回すべき」とのご意見もありました。もちろん今後この言葉を使うことに関しては最大限の注意が必要と承知しております。しかしながら、前述の通りこの言葉は文脈によって意味合いを変える一般的な言葉であります。誤解のある場合は、説明を尽くすことで解消されるべきものであり、その努力を惜しみ撤回することは、言葉の多義性を否定することになり適切ではないと判断します。

もとよりパレスチナに思いを寄せられる方々の中でもその意識には細かく差異があります。それらを結び付けよう、アクションを広げようという企画においては、どうしてもその説明文は抽象的になりがちかもしれません。これを細かく定義しすぎると、結局さまざまな力を取りこぼすことになるのではないかと考えております。主催者として至らないところは多々あるかとは存じますが、引き続きご意見をたまわりますとともに、よろしくご勘案いただければ幸いです。

以上の補足を踏まえて、これから本企画に参加される方は参加されてください。

最後に、本企画は安易に参加と取りやめができないように、作品の取り下げ条件を厳しくしております。ただし今回の補足の発表によって、すでに参加されている方には「『◆作品の取り下げについて』の第2項」が適用されますので、必要な方はご連絡ください。
またその方法は、リプライやDM、メールをご利用ください。ご自身のポストを削除されるだけでは、当方は検知できません。よろしくお願い申し上げます。

タイトルとURLをコピーしました