2020年6月現在、国内で販売されているスマートフォンのスペックを評価し点数をつけ、その点数をもとにランキングを作成しました。
評価項目は大きく5項目、Power、Utility、Camera、Display、Toughnessです。より細かくは全14項目について評価しています。
なお、より詳細な評価基準や評価項目についての説明は、本記事巻末にありますので参照ください。
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1位 / 113点 – SAMSUNG Galaxy S20+ 5G
Snapdragon 865という現行最高峰のSoCを搭載し、12GBという贅沢すぎるメモリを積み、今あるスマートフォンのありとあらゆる機能を思いつく限り詰め込んだような、パーフェクトな製品です。
欠点を強いてあげればROM容量が128GBと控えめなところでしょうか。これも外部ストレージで補うことが可能なので、さほど問題とは言えません。各項目どの点数を見てもオーバースペックであることを示しています。特別な理由がない限り無理に購入する必要もないといえるでしょう。
Power | 109 |
Utility | 117 |
Camera | 111 |
Display | 119 |
Toughness | 120 |
2位 / 111点 – SAMSUNG Galaxy Note10+ 5G
Utilityの評価では最高点を出しました。SoCがSnapdragon 855とほんの少し控えめでした。そして当サイトではPowerの評価に最も重きを置いているので、それが影響した結果となりました。
といってもいずれの項目もオーバースペック。パワー不足などあるはずもなく、Utilityに関しては完璧であり、好みと目的によってはこの製品こそNo.1となり得るでしょう。
Power | 103 |
Utility | 120 |
Camera | 110 |
Display | 116 |
Toughness | 110 |
3位 / 105点 – OPPO Find X2 Pro
Utilityに大きな不足を抱えています。特にワイヤレス給電が行えないのと、Felica(おサイフケータイ)非対応なのは、最高クラスの機種としては大いに残念です。
しかしながらSnapdragon 865という最強のSoCを搭載し12GBのメモリと512GBのストレージはあまりにも贅沢です。そして国内販売スマートフォンの中では最高評価のカメラを持ちます。先の2点の機能さえ必要ないというのであれば、この機種こそ最強のマシンであることは間違いありません。
Power | 116 |
Utility | 78 |
Camera | 116 |
Display | 118 |
Toughness | 120 |
4位 / 104点 – HUAWEI Mate 30 Pro 5G
HUAWEIの現行最高峰機種は、残念ながらFelica(おサイフケータイ)に非対応です。しかしながらその他の性能については数字が示す通り、非常に優れたものとなっています。
Power | 101 |
Utility | 97 |
Camera | 115 |
Display | 106 |
Toughness | 120 |
5位 / 103点 – HUAWEI P30 Pro
Powerで少し不安を示す数字となりました。KIrin980は悪くないSoCですが、他のトップを走るSoCと比べるとやや見劣りしてしまいます。ROMが128GBと控えめなところも点数を相対的に下げている要因です。
Power | 86 |
Utility | 115 |
Camera | 109 |
Display | 105 |
Toughness | 120 |
6位 / 97点 – Apple iPhone 11 Pro Max
現時点で見比べると、後発の有利に後塵を拝する状況です。また、Apple独自の哲学からUtility周りの機能に癖があり本記事の評価基準では評価されづらいところもあります。指紋認証がないのはやはり使いづらいものがあります。
Power | 105 |
Utility | 72 |
Camera | 110 |
Display | 111 |
Toughness | 120 |
7位 / 90点 – Google Pixel 4 XL
ROM8GB、RAM128GBは必ずしも最高峰を争うスペックとはいえません。また、指紋認証がないのはやはり使いづらいものがあります。
Power | 88 |
Utility | 69 |
Camera | 105 |
Display | 120 |
Toughness | 110 |
8位 / 88点 – OPPO Reno 10x Zoom
光学10倍ズームという驚きの機能を搭載していますが、その高級なギミックにふさわしい性能を兼ね備えています。しかしワイヤレス給電とFelica(おサイフケータイ)に非対応なため、Utilityの減点はいたしかたありません。また、防塵防水の機能もありません。
Power | 93 |
Utility | 66 |
Camera | 109 |
Display | 104 |
Toughness | 60 |
9位 / 86点 – Sony Xperia 5
ワイヤレス給電と顔認証の機能がありません。また、CMOSを世界に供給しているSonyの製品ながらCamera性能が低調な成績でした。
Power | 87 |
Utility | 68 |
Camera | 89 |
Display | 111 |
Toughness | 120 |
10位 / 85点 – Apple iPhone XR
2019年に最も売れたスマートフォンです。ひと世代前の製品ながらその高い性能は後発の製品と比べても見劣りしません。逆に言えばiPhone X超えてこないハイエンド機種というのは何を狙っているのか大いに疑問が残るともいえるでしょう。
Power | 89 |
Utility | 68 |
Camera | 95 |
Display | 87 |
Toughness | 110 |
評価項目について
Power
SoCのベンチマーク性能、RAM搭載量、ROM容量を評価しています。2019年に世界で最も売れたスマートフォンであるiPhone XRの性能を基準としています。これをまったく満足いく性能として100点としています。事実現在の各メーカーの最新機種と比べても見劣りする数値ではありません。これに対し、現行最高値を誇るSoCを120点としています。
RAM搭載量はiPhone XRの3GBを基準としています。多くの知性に選ばれた製品のスペックながら、3GBとという数字はあまりにも控えめです。これを最低限満足できるスペックであると判断し70点という基準点を与えています。現行最高値を誇るRAM容量を120点としています。
ROM容量は64GBとという数字を基準としています。32GBではユーザーの多様なニーズに対して十分なアプリをインストールできないでしょう。この一段上である64GBは必須といえます。これを少し不安を感じるが満足できなくもないスペックであるとし60点という基準点を与えています。また、ROMは多ければ多いほどよく、オーバースペックという概念は当てはまらないだろうことから、最高点は100点としています。
Utility
UtilityはSecurity(安全性)とUsabirity(利便性)のどちらも兼ね備えた能力を測ります。安全性としては生体認証が存在するかが大きなポイントです。特に顔認証より指紋認証を評価しています。多くのアプリやサービスで指紋認証が主流だからです。パスワードを使わないことは、それだけでセキュアであり非常に便利です。
Felica(おサイフケータイ)対応か、ワイヤレス給電に対応しているかということも評価します。ディスプレイのロック解除を行わない決済はセキュアで便利です。USBを接続しないことも便利であるだけでなく、それ自体が安全性を高めます。
Camera
DoxMarkの評価を信頼しています。最高値が120点を超えている場合があるので、DoxMarkにおける最大値が120となるよう、他のすべての値も均等に同じ比率で圧縮しています。
Display
カメラが重要であることは今現在のスマートフォンの流行において明白です。優れたカメラで撮影した美しい写真や動画を映し出すのに最適なディスプレイもまた必要でしょう。YouTubeをはじめとした動画コンテンツの需要もさらに伸びていくでしょう。ゲームを楽しむユーザーも増えていくでしょう。その変化はきっと想像を超えてきます。優れたディスプレイを持っているかということはスマートフォンの重要な要素としてとらえはじめるべきです。
Toughness
5つの評価項目の中で最も影響が小さい項目です。しかしながらスマートフォンを構成する数多くの性能の中でとりわけ項目立てて評価するほどに重要な要素でもあります。現代社会において個人と密接に結びついたスマートフォンに溜め込まれたかけがえのない無形の財産を守るタフさには大いに注視すべきです。それはマシンに与えられた能力の評価だけではなく、ユーザーをアクティビティに駆り出し肉体的なタフさを与えてくれるものでもあります。
ほぼ防塵防水性能に対する評価です。水没に耐えるIPX7あればまったく満足であり100点といって差し支えないでしょう。より高い防水性能や防塵性能があれば、それはオーバースペックながら先進的で評価されるべき能力といえるでしょう。